icon 「&(ampersand)」の修正 #2 21 Nov 2007

最初に、現在組み込まれているグリフでサンプル画像を表示してみます。


上が M+ P Type-1、下が M+ P Type-2 の Medium です。Type-1 の「&」は M+ らしい「モダンさ」でフォントデザインの方向性を示唆させたつもりです。あえて言えば、他のグリフとの馴染みが良過ぎて、アクセントとしての効用が若干弱いかもしれません。また、従来の和文フォント組み込み用グリフとしては目新しく映ってしまうのか、大きな割合で違和感を覚える方がいるようです。対して Type-2 では標準的な字形を採用しているので、とても安定感のある、バランスの良い字組みになっていると思います。この Type-2 の「&」を Type-1 に組み込んだ例が下図です。

Type-1 においても問題の無い素直な字組みになっており、このまま Type-1、Type-2 共通のデザインとして採用しても何ら問題はありませんし、結果的にはそれが最良の判断なのかもしれません。ただデザインする側の天の邪鬼な気持ちから言うと、当たり前過ぎて面白くないという思いも強くあります。それだけ時間に淘汰された、完成した字形であるという証拠なのだと思います。

前回、「標準的な字形に Type-1 らしいアクセントを加える方向」でのデザインを試してみると書きました。その時、念頭にあったアイデアを具体化したデザインが以下のものです。

左から Thin、Medium、Black となります。良くも悪くも目新しさの少ない、ともすれば見落としてしまいそうなアクセントですが、標準的な字形に対しての、このように微妙な「配慮」もまた M+ FONTS の方向性と心がけています。このデザインを組み込んだ Type-1(上)が以下となります。比較として Type-2(下)の例文も再び表示してみます。


いかがでしょうか。現状案と比べて新規性、ある種のモダンさには欠けますが、標準的な字形の持つ安心感に付加された微妙な匙加減で、現状案に欠けていた「上品さ」も生まれてきた様に思います。
以上の考察はまだ検討段階のものなので、まだ cvs 版にも反映されていません。次回は限られた横幅でデザイン的な制約の多い、半角グリフの「&」を考えてみる予定です。

icon 漢字練習帳 「韋偉緯韓衛」 875(104) 21 Nov 2007