icon 漢字練習帳 「刊汗汁肝幹」 905(108) 01 Dec 2007

icon 「&(ampersand)」の修正 #3 01 Dec 2007

前回のプロポーショナル用グリフに続いて、半角用グリフを見直してみたいと思います。最初に現在組み込まれているグリフでサンプル画像を表示してみます。



上から M+ M Type-1、M+ M Type-2、M+ MN の Regular です。半角幅という制限の中での可読性を意識して、全て現行 Type-1 型の「&」を使用しています。

前回試作したプロポーショナル用「&」も参照しつつ、半角幅用に調整してみます。



(a)

上段が M+ P Type-1 の試作、左から Thin、Medium、Black。中段が現行の M+ M Type-1(2)。下段が今回の試作(a)、半角幅フォントはその制限から Bold ウエイトまでとなっていますので、左から Thin、Regular、Bold となっています。
半角幅フォント M+ M Type-1 試作(a)の二つの線端が交差する部分に注目すると、ある程度の余白を確保している Thin、余白を無くして表現を簡略化している Bold に比べ、Regular では中途半端な処理となってしまい、一般的な使用寸法では潰れてしまいそうです。また太めのウエイトで上のループが大きめになっている事も気になります。そこで、これらの問題を修正してみたのが下図の試作(b)です。

(b)

字形のバランスは整ってきましたが、Regular - Bold の線端が交差する部分が中途半端になってしまいました。Thin から Regular への繋がりにも違和感があります。そこで更に大胆に修正した案が下図の試作(c)です。

(c)

だいぶまとまってきました。懸案部分もスッキリとし、一度はポンと膝を叩いたのですが、このままでは数字の「8」と誤認される確立が高そうです。半角幅フォントの性格上、プログラミング用に使われる事が多いと思われますので、このままでは問題です。そこで現行案の処理方法で誤認性を排除しつつ整理した案が下図の試作(d)です。

(d)

いかがでしょうか。結果的に現行デザイン(下段)と似通ってきてしまいましたが、左上から右下に流れる線、末広がり気味になった下ループ形状など、一般的な「&」の雰囲気も残しているので、現行デザインほどの拒絶反応は生じないのではないかと期待しています。この試作(d)で再びサンプル画像を表示してみます。



上から M+ M Type-1、M+ M Type-2、M+ MN。M+ M では試作(d)を共用し、個性的なグリフを持つ MN では現行のデザインを残してみました。念のために、この試作(d)のデザインをプロポーショナルフォントの M+ P Type-1 試作に逆流させてみました。


やり過ぎですね(上)。前回試作(下)の持つ品の良さが失われてしまいました。前回同様、以上の考察はまだ検討段階のものなので、まだ cvs 版にも反映されていません。しばらく様子を見てから、M+ P、M+ C、M+ M 各々の Type-1 と 2、M+ MN 用、および全角用のグリフを用意しフォントファイルに埋め込んでみたいと思います。