JIS X 0213:2004 字形の追加準備 #01
12 Apr 2012
かなり前からご要望をいただきつつ先送りにしていた JIS X 0213:2004 字形(以下、新字形)の件ですが、基本的に M+ の設計思想(大袈裟ですね)スタイルに合わないと感じる変更が多いため、初期設定としては旧来の字形を採用することにしたいと思っています。ただし、JIS X 0208:1990 字形(以下、旧字形)だから採用するという事では無く、あくまでも「例示字形」としてとらえ、新字形の方が M+ のスタイルに合致すると判断した漢字についてはそちらを選択します。
といっても新字形のご要望を無視するつもりではありません。残り 200 文字を切った第一水準漢字の完成(寒くなる前に終わらせたいですね)後に、まとめて作業する予定です。初期設定では旧来の字形が大半を占める事になりますが、フォント生成時のスクリプト設定によって新字形仕様の M+ FONTS を作ったり、新旧両方のグリフを内包した M+ FONTS を利用時の設定で使い分けたりすることができるように(すみません、ここらへんの仕組みは分かっていません)、その準備として「芦(0x82a6)」の新字形を用意しておきました。
「芦」のグリフデザインが含まれる l100-03.ai/l100-03.svg の右端に 50pt 離して新字形を追加しています(左から 3 列目が旧字形)。グリフを定義する l100/codemap ファイル内では、
# 旭 葦 芦 鯵 梓 l100-03.svg 0x65edu 0x8466u 0x82a6u 0x9bf5u 0x6893u 0x82a6unのように、0x82a6un として末尾に追加してあります。新字形だけを別ファイルにまとめて作業する方法もあると思いますが、デザイン修正が必要になった時、新旧両方のデザインが一緒にあることで効率的な作業が期待できると判断しました。これらを試験材料として、M+ に新字形を追加するプログラム修正を募集させてください。実際に新字形デザインが追加されるのは秋頃からになると思いますので、その頃までに作業方針がまとまればと思っています。